ドラッカー「経営者に贈る5つの質問」をお店に応用するなら

ドラッカー「経営者に贈る5つの質問」をお店に応用するなら

こんばんは、相原です。

今回は、ドラッカーの「経営者に送る5つの質問」を詳しく解説していきます。

この本は、ドラッカーの本の中でも最も読みやすくて使いやすい本だと思います。

しかし、店舗型ビジネスの経営者が使う場合、ちょっと使いにくいポイントがあります。

そこで中小企業の店舗型ビジネスの経営者が使いやすいように、僕なりの解説を加えながら、5つの質問を紹介していきます。

  1. われわれのミッションは何か?
  2. われわれの顧客は誰か?
  3. 顧客にとっての価値は何か?
  4. われわれにとっての成果は何か?
  5. われわれの計画は何か?

1.われわれのミッションは何か?

「ミッションとは何か?」の前に、そもそもミッションとは何なのか。

これが分からないことには、ミッションの決めようがありません。

なんとなくは意味が分かるけど、正確には意味が分からないという人がほとんどじゃないでしょうか。

その状態でミッションを作っても、ぼやっとしたものしかできないので、効果は半減しますね。

なので、まずはミッションとは何かについて説明します。

・そもそもミッションとは?

本の中では「会社の存在理由」「働くことの意味」などを表すものがミッションとされています。

分かりやすく言うと、「あなたの会社がどうやって社会や人に貢献していくか」という「How」を考える部分です。

 

そのためミッションを考える時には、

「自社の強み」や「あなたのできること」を使って
お客さんをどう喜ばせていくか

を考えるわけです。

ミッションが会社の行動の指針になるので、
ドラッカーは最初にこの質問をするのでしょう。

・いきなりミッションは作れない

ドラッカーが相手にするような会社のレベルは
大企業が中心で、すでに役員はそれなりに社会的な意義を考えていたと思います。

そのためいきなり「ミッションは何ですか?」と
聞いても、答えられるし、仮に答えられなくても
少しの時間でミッションを見つけることができたと思います。

しかし、

お店の経営者が
いきなりミッションを作るのは難しいです。

生活のためにやっているなんて人もいるでしょうし。

 

それに本来ミッションを作るのは
理念やビジョンをベースに考えるものですし。

※理念やビジョンはもっと作りにくいです。
ビジッと決まるものを作るには、年単位かかります。

なので、いきなりお店の経営者に
ミッションを聞くこと自体、酷な事なのです。

 

そのため僕がコンサルをするなら
まずはここを後回しにします。

ミッションは色々とやりながら
時間をかけて作っていくものだと思っているので

一応ミッションのことを頭に入れておいてもらって
その状態で、行動をしてもらうようにしますね。

なので、ミッションは無理に答えなくてもいいというのが
個人的な解釈です。

特に飲食店や美容室などお店の場合は。

2.われわれの顧客は誰か?

僕が店舗型ビジネスの経営者に5つの質問を使う場合は
まずここが一つ目になります。

ここはいわゆるターゲット設定を行うための質問ですね。

誰を相手にするかが決まることで、
「顧客にとっての価値」「会社にとっての成果」「会社の計画」
を決めることができるわけです。

なので、ターゲット設定ができないことには
このあとの質問に答えることができないわけです。

・なぜ顧客を決めるのか?

なぜ顧客を決めなければいけないのかというと、
一つのお店でできることというのは限られています。

アマゾンでは、何でも買えちゃいますけどね。

普通のお店は、そんなに商品を提供することができませんし
店舗ビジネスならキャパがあるので、
相手にできるお客さんの数にも限りがあります。

なので、むやみに広げるのではなく、
ポイントを絞って、強みを作っていったほうが効率がいいわけです。

 

100のことを、1できるお店よりも
1のことを、100できるお店のほうが価値が高いですからね。

周りのお店との差別化するためにも
お客さんを絞ってしまうのがいいのです。

・ターゲット設定は具体的にやろう

ターゲットを設定する時には、
ぼやっと決めるのではなく、具体的に決めましょう。

性別や年齢、職業、家族構成、趣味などを細かく設定していきます。

ただすでにお客さんがいるのであれば、
その中から選ぶというのがおすすめです。

選ぶ時のポイントは

「あなたが今後ずっと来て欲しいと思うお客さん」

です。

いわゆる理想客に近い人を選びましょう。

どうせお客さんにするなら、理想客を集めたほうがいいですからね。

3.顧客にとっての価値は何か?

さて、前の質問で「理想客」を設定することができました。

僕らはビジネスをするわけですから、
お客さんに価値を提供しなければいけません。

そのときに、あなたにとって価値があるものを提供するのではなく
お客さんにとって価値があるものを提供しなければいけません。

相手が必要のないと思うものは、買われませんからね。

・できるかどうかは考えない

ここでのポイントは、あなたにできるかどうかは脇に置いておくことです。

多くの人がやってしまいがちなのですが、
どうしてもお店で提供できるものの範囲で、価値を考えてしまいます。

すると、枠が設定されるので
どうしてもその枠の中でしか、価値が提供できません。

枠を超えて価値を提供することを
僕らは目指さなければいけないのです。

 

小さく閉じこもっているお店よりも
大きなものを目指して、頑張っているお店のほうが魅力的になりますからね。

なので、今あなたがその価値を提供できるかは考えずに
純粋にお客さんにとっての価値を考えましょう。

・お客さんにとっての幸せを考える

人にとっての最大の価値は「幸福」です。

せっかくなので
あなたが設定した理想客にとっての幸福を考えてみましょう。

どういった人生を送ることが
お客さんにとっての幸せなのかをまずは想像しましょう。

お客さんのことを人生レベルで考えることで、
最も大きな価値を提供できるようになります。

4.われわれにとっての成果は何か?

この質問をそのまま受け取ると、

「売上を伸ばすこと」
「利益を増やすこと」

などを答えるかもしれませんがちょっと違います。

この5つの質問は繋がっているので
ここでの成果というのは

「顧客にとっての価値を提供するために
何を達成すればいいのか」

を考える質問です。

具体的な目標を立てるための段階というわけです。

・まずはできることをリストアップする

ただ漠然と成果を考えると、
「顧客にとっての価値」がそのまま当てはまってしまいやすいです。

なので、その前の段階として
あなたができることやお店でできることをリストアップしましょう。

 

このときのポイントは、
実際に使えるかどうかは置いておくことです。

”できることすべて”をリストアップしましょう。

ちょっとしたことも含めて、書き出すことがポイントです。

それがたとえ売上に直接繋がらなくても
お客さんにとって価値があることならリストアップしましょう。

・リストをベースに目標を考える

できることリストが出来上がったら、
それを使って、具体的な目標を立てていきましょう。

ここでは、あまり結果にこだわらないほうがいいです。

例えば、売上の目標数値を決めるとか、
集客した人数を設定するとか

結果は、あくまでついてくるものなので、
自分たちの努力で達成できる目標を立てましょう。

 

特に最初の段階では、結果として現れにくいので
達成できずに、モチベーションが下がりやすいです。

なので、自分たちの力が及ぶ範囲の目標を立てましょう。

5.われわれの計画は何か?

2~4の質問を使って、計画を立てていきます。
(本来は1番も含みますが、ここではあえて外します)

主に達成するべきものは
4番の「成果」にまつわるものなので
それをベースに計画を考えていきましょう。

・計画は評価するためにある

計画を立てた時、目標を
「達成できた」か「達成できなかった」か
の評価は普通にやると思います。

こういった評価のために計画はあるといってもいいと思います。

ただ、評価は2~4の質問すべてを行いましょう。

つまり、実際にやってみて

「理想客は本当に理想客だったのか?」

「お客さんにとっての価値は、合っていたか?」

「目標設定は間違っていなかったか?」

などを

「実際に行動してみて、どうだったか?」

をしっかりと認識することが大事です。

 

やっていれば、当然

理想客がずれていることもありますし

お客さんに価値があると思っていたものが、
実は価値がなかったなんてこともありますし

目標設定が間違っていたなんてこともあります。

そういったズレを正していくことが大事なのです。

 

つまり、2~4の質問を繰り返しやっていくわけです。

そうすることで、

あなたのお店がやるべきことが見つかってくるのです。

それが1番の質問のミッションになります。

最後に

僕は5つの質問は、

  • われわれの顧客は誰か?
  • 顧客にとっての価値は何か?
  • われわれにとっての成果は何か?
  • われわれの計画は何か?

を使って、

  • われわれのミッションは何か?

に戻ってくるものだと思っています。

 

「ミッションはなんだろう」と悩んでいたら
ビジネスが止まりますからね。

止まっていても問題なければ、悩んでいてもいいですが
そうじゃない場合の方が多いと思います。

なので、行動しながら考えていくために
こういった順番で質問をしていくのがいいと思います。

ぜひ5つの質問をこんな形で使って、
お店のビジネス戦略を立ててみてください

それでは

 

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もっと多くの人に役に立てるとうれしいので。

 

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