前回の記事で天狼院書店のビジネスモデルを解説しました。
『これを丸パクリすれば
俺も儲かる書店を持つことができるぜ。グヘヘ』
と思った人がいるかもしれませんが、
丸パクリしてもうまくはいきません。
それにおそらくですが、
それほど儲かっていないと思います。
直接話を聞いたわけではないですが、
色々と記事を読んでいくと利益は出ていそうですが
そこまで儲かっていなさそうな雰囲気です。
儲からないことに力を注いでいる自覚もあるみたいなので。
「じゃあ、そんなビジネスモデルを真似しない方がいいのではないか?」
という風に思うのが当然です。
確かにそのまま真似をするのであれば
劣化コピーになりますし、うまくいきません。
しかし、大事なのはそのまま真似をすることではなく、
ビジネスモデルをあなたのお店に”応用する”のです。
学べるところはしっかりと学ぼうという感じでの事例です。
前回の記事で紹介した
- コンセプトを大事にする
- お客さんと一緒にお店を作る
- 品質で勝負する
この要素を入れるということです。
ちなみに、コンセプトについては、
ちょっと補足しておきたいポイントがあるので
今回はそれについて書いていきます。
コンセプトで欠けているポイントとは?
それはズバリ”お客さんにとっての理想の世界”です。
天狼院書店は店主である三浦崇典さんの思いが強く込められている本屋さんです。
目標に向かって頑張っている人というのは応援されやすいので、
事実、出版界の多くの方に応援されているようです。
その力もあってうまくいっていると思います。
経営者の自分の思いも非常に大切な要素です。
ただ強い思いがあればビジネスは成り立つのかというと
そういうわけではなく、ビジネスを成り立たせるにはお客さんの存在が必要不可欠です。
そうなると、コンセプトを考える場合にも
「お客さん」という視点も入れる必要があります。
個人的に、天狼院書店はお客さんの視点が少し欠けていると思います。
欠けているというか、ぼんやりしているというのが正しいかもしれません。
どんな風に欠けているのか?
天狼院書店の一つのキーワードとなる「READING LIFE」
これには『本を読むことを通して実現する生活自体もデザインしていこう』
という意味が込められているそうです。
これを言い換えると、「本で得られる知識を人生に活かす」という感じでしょうか。
これはお客さん目線で考えると少しぼやっとしていて、
『本で得られた知識を活かすことで
人生がどう変わり、どんな素晴らしい世界に行くことができるのか?』
ということが分からないんですよね。
つまり、明確な目標がないんです。
人が成長を志すのは目標があるときなので、
理想の世界という目標を作ってあげることが大事です。
そして、その目標を叶えるにあたって
必要な商品・サービスを提供して、お金をもらうのです。
これがこれからのビジネスモデルの基本的な考え方です。
どう改善すればいいのか?
天狼院書店の場合であれば、お店の中の企画として勉強会があるので
その点をもう少し強調してあげると理想の世界を示すことができます。
また、そのときにキャッチーなコンセプトのほうが一般受けします。
例えば、英語の勉強会がありますが
「TOEICの勉強しましょう!」みたいな会を開くのではなく
「洋書のハリーポッターを読めるようになりましょう」
みたいなのにするということです。
別に英語の勉強をするのに、
英語の参考書を使う必要なんてないですからね。
本の種類は何でもいいのですが、和訳ではなく
洋書のまま読んでみたいというニーズもあると思うんですよね。
和訳との比較をして、新たな気づきを与えたり
物語の教訓を解説して、人生に生かしてもらう
ということができますよね。
正直、TOEICの勉強をしたところで
どう人生が変わるのかというのが見えにくくないですか?
それよりも、
「洋書を読めるようになりましょう」
の方がより面白そうですし、明確な目標にすることができます。
全体のコンセプトを変えなくても、
その中にある企画のコンセプトを強調するという手もあります。
面白そうな企画で人が集まるようになれば
値段をあげて収益性を高めることもできます。
ちなみに、ここに重点を置くのであれば、
企画の立案者を集めたり、育てたりすることも大事になってきますね。
まとめ
自分の思い全開でお店を作るということも大切ですが、
お客さんに分かりやすい理想の世界を提示することも大事です。
その理想の世界に行く過程で、
商品・サービスを提供して、お金をいただくのが
一番自然な形での収益の上げ方です。
お客さんに必要なものを提供するので
クレームも少なく、満足度も高くなりますよ。
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